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そのまま僕達は、帰り道に近くのスーパーへと立ち寄った。
家の冷蔵庫に入っている材料はかなり少なく、今晩のご飯に持つかどうか怪しかったためだ。
別に外食でも良かったのだが、兄さんがどうしても僕の料理が良いと駄々をこねて……仕方なく、外食を断念した。
ああ、久し振りにお寿司とか食べたかったのに。
うぅ……。
「……兄さん、今日何が食べたいですか?」
僕は少し声のトーンを下げて、兄さんに希望を聞いた。
外食を断念させられたせいか、テンションが上がらないのだ。
まぁ、お金を無駄に使わないためもあるので、家で食べる事には反対はしないのだが。
「う~む、そうだな~」
隣でのんきそうな顔になって、兄さんは考え込んだ。
最近では、ほとんど僕が三食全て作っている。
というか、兄さんにそうさせられているのだ……。
兄さん曰く、「女になった蛍の作った料理は三倍旨い」らしい……。
はぁ~。
まったく、意味がわかりません。
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