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……それでも、根っこの部分は全然変わっていない。
あの頃のままの兄さんなんだ。
「ねぇ、兄さん」
「な、なんだよぉ~」
兄さんは顔をむくれながら、そっぽを向いていた。
その姿がまた、面白おかしくて、つい失笑してしまう。
ふぅ、本当に困った兄さんだ。
「兄さん、ついでだし、今日の夕飯の食後にデザートでも作ってあげようか?」
「さすが、マイシスター!! 愛してるぅうううう~!」
「兄さん……別に愛してくれなくてもいいです」
「はっはっはっはっは!」
「はぁ~、またすぐに調子に乗るんだから」
「調子に乗るのが、この俺、壮士さんだからな! ……それにしても、蛍の胸やわらかかったなぁ~っ! あの時の感触がまだ、手に残っているぞ! ムニュムニュしたあの感触……たまらんっ!!」
「ばっ、ばかっ! 兄さん、不潔ですよっ」
「いやぁ~! あのマシュマロみたいな弾力がまた、最高だぞぉおおおー!」
「……あぅ。もう、デザートもハンバーグも作らないでおこうかな……」
「蛍様、すみませんでした! 俺を許してください!!」
「……ぷっ、あははっ! 冗談だよ、兄さん」
「なぁ~っ! くそぉ~! 図られた~!」
「えへへっ。兄さんのばーか」
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