温もりハンバーグ

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  兄さんは、確かにうっとおしいし、アホで変態だし、重度のシスコンだけど……。 でも、それでも嫌いになれないのは、それは僕のたった一人の兄さんだから。 だから、どんな事でも許せてしまうんだろう。   ……まぁ、例外はあるけど。   でも、それでも僕達は『兄弟』だから。           「おっ! 流れ星だ!!」           空を眺めていた兄さんがいきなりそう叫んで、僕もすぐに空を見上げる。   「あ、ホントだっ」   ギリギリだったが、星が消えかけの瞬間を捉えることができた。   「おっと! 早く、願い事をしないとな」   兄さんが目を瞑って、何か小声で呟やき始めた。 一応、僕も願い事を祈っておいた方がいいだろう。 僕は目を瞑り、手を合わせて心の中で呟いた。  
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