温もりハンバーグ

36/39
前へ
/161ページ
次へ
  「マジで気持ち悪いです」   「俺、凄く気持ちいいよぉ……うっへ」       ……ごめん。     流石の僕も今の発言には正真正銘のドン引きをさせてくれ。     ていうか、僕が女の子になってから、ここ最近までの兄さんはドМに開花しすぎだ。 変態的要素に加えてドМだなんて、……本当にこの人は社会へ飛び立つ事ができるのだろうか?   弟の立場としては無事にまともな一般常識人へと更生させてあげたいのだが、現在最適な治療法が分からず手がつけられない。   今日あった早瀬さんにでもお願いしておくべきか。 あの人、兄さんに対して権力持っていそうな感じがしたし。        「ああ、弟……ではなく現在では我が妹となった蛍のその胸にできている豊かな谷間を見るだけで、兄は満足して生きていける。……ああ、これほど、嬉しいことはない。嬉しいことはないよ、蛍」         なんか一人ガッツポーズをして感無量に浸っているお馬鹿さんがいる。 若干目から涙流しているし。   ……あほだ、本当。   とんでもないあほだ。     ……ちょっと、そろそろ警察に売り渡す覚悟を決めた方がいいかもしれないな、僕。 自分の身が危ないので。本当に近親相姦まで手を出されたらシャレにならない。   まぁ、こんなあほな兄さんだが、さっき少し長男らしい大人な場面を見たし根はまともだと信じておきたい。       ……一厘程度だが。      
/161ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3633人が本棚に入れています
本棚に追加