脅威のランジェリー

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  「け、けけけ、蛍が、俺をデートに誘ってくれるなんて……。兄さん、とってーも嬉しいよ!!」   「そ、そう? ……あ、ありがと」   僕は兄さんの大喜びしている顔を見て、引いてしまった。   兄さん、弟からの買い物の誘いを受けただけで何でそんなに喜ぶの? ……なんだか、見ているこっちが哀れに思えて仕方ないよ。 それにデートじゃないし……。 まぁ、一人でランジェリーショップに入るのはさすがに恥ずかしいし、兄さんがついてきてくれるのは多少なりとも恥ずかしさが軽減されるから、僕の方は兄さんにどう思われても構わないけど……。   「それじゃ、10時までには行く用意をしてね、兄さん」   「うん! うん!!」   ああ、凄い笑顔だよ。この人。 どこから、こんな笑顔が出せるのだろうか。 僕にはまったくわからないよ。 本当に……謎だ。   「……あっ、そうそう。言い忘れたけど、海斗も一緒に買い物に来てもらうからね」   「…………へっ?」   あ、今顔がガッカリした。 ……相変わらず、すぐ顔に出るよね。兄さんは。 本当にわかりやすい表情をしている。  
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