脅威のランジェリー

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  「お、なかなか似合うんじゃないかな」   「そっかぁ~。なら、こっちはどう?」   今度はピンク色のシャツに黒いネクタイが巻かれていた服を上から重ねてみた。   「ん、それも似合っているよ」   またも海斗から、お褒めの言葉を貰ったが僕はしっくりとこなかった。   「……なぁ、海斗。本当にどっちも似合っていると思ったの?」   「え? 似合っていたと思うぞ?」   「そ、そうなのかなぁ~……」   海斗のコメントは似たようなものばかりだったので、本当に僕に似合っているのか、わからなかった。 ……そういえば、僕がまだ男で、一緒に服を買いに行った時も、同じ事を言っていたような気がする。 もしかして、海斗はこういう服選びに関してはセンスがないのではないだろうか?  ためしに僕はいかにも似合わなさそうな服を手にとって、上から重ねてみる。 そして、その姿を海斗に見せる。     「じ、じゃあ、……この服はどうかな?」     僕は海斗の反応を伺いながら、聞いてみた。 これで、「似合っている」と言ったら、確実に服のセンスが悪い事になる。         「うん、似合っているぞ」         「……そ、そっか」   海斗はすごくさわやかな笑顔で言った。   
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