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「……どうしよう、本当に」
声のトーンも上がっていて、これが自分から発している声だとは到底信じたくない。
僕はうなだれるように、頭を抱え込んだ。
こうなっては、もう現実から目を逸らしたくもなる。
そもそも、昨日なんであんなジュースが家にあったのか、不思議に思う。
ジュースで性別を変えるなんて聞いた事がない。
……もはや、世界規模のニュースだ。
というか、前代未聞の出来事になるな……。
「……僕、なんであんなジュース飲んだんだろ……」
後悔というのは本当に後から、じわじわと来るものなのだと、改めて実感する。
僕は、昨日に起こった大惨事を思い返した。
本当に人生に一度しかないほどの厄日を……。
それは入学式が済んで、学校から帰宅する所から始まった。
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