脅威のランジェリー

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  はぁ~。 なんか、辛いな。これ……。 サイズとか聞いて……、女の子って大変なんだな……。   「はぁ~、……早く、買って帰ろう……」   着替え終わって、試着室を出る。   「……か、海斗、お待たせ……」   「お、おう。どうしたんだ? ……顔、死んでるぞ?」   「うぅ……、今はそっとしておいてくれ……」   僕はサイズにあった下着を適当に四着選んで、それを試着せずにそのままレジへと持っていく。   覚悟はしていたのだが、やはり女性の下着を実際にレジに持っていって、いざ買うとなると心臓が飛び出すほど恥ずかしくなってしまう。 ……お、落ち着け、僕! 店員さんに値段を言われて、僕はその値段ちょうどのお金を払う。 商品が渡されて、僕はレジからすぐに去ろうとした時に店員さんから声がかかった。   「お客様、レシートは要りますか?」   「あ、い、いりまへむっ!」   勢いよく言葉を噛んでしまって、僕の顔は燃え上がるように真っ赤へと変わっていく。 その様子を見ていた海斗は、今にも吹き出しそうな笑いを堪えていた。 店員さんや周りのお客さんも笑いたいのを抑えているのか、下を向いていた。  
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