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いつものように、僕は親友である海斗と一緒に帰り道を歩いていた。
椿(つばき) 海斗(かいと)
僕の幼なじみであり、頼りがいのある相棒。
家が隣同士で昔から仲がよく、幼稚園から現在まで全て同じ学校ときている。
……しかも、そのほとんどが同じクラスだ。
ここまでくると、腐れ縁のレベルを越えていると思える。
まぁ、今の僕にとって海斗は体の一部みたいな物で、本当に一心同体のようなものだ。
「なぁ、蛍! 今日さ、帰りにお前の家に寄っていっていいか?」
「別にいいよ」
「やったっ! いつも、お前にチェスのゲーム負けてばかりだから、今日こそは勝ちにいくからな」
「まぁ、それなりにかかっておいで。……手加減はしてあげるからさ」
「うっせーっ! その減らず口も今日で終わりにするからな。で、話は変わるけどさ……――」
海斗と他愛のない会話をしながら、我が家へと帰っていく。
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