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通学中に何人もの風見学園生徒に出会い、その度に、僕はジロジロと見られていた。
「お、おい! あの子、すっげー可愛くないか?」
「ん……? うわ、めちゃくちゃ可愛いじゃん!」
「あれって、同じ学校の制服だよな! うわ~、あんな可愛い子が同じ学校だと思うと、凄くテンション上がるんだけど!!」
前にいた男子生徒二人がこちらを見ながら、ひそひそと話していた。
……というか、話の内容は全部聞こえているので、ひそひそ話にはなっていないのだが。
言動から見て、僕と同じ、新入生なのだろう。
僕を見ていた二人の顔は、下心がむき出しになっていた。
「可愛いよな~。あんな子、彼女にしたいな~」
「ばーか! お前じゃあ、絶対に無理だって」
「う、うっせーな!」
……全くもって、冗談がきついです。
僕は男ですよ~?
あなた達と同じ性別ですよ~?
……まぁ、言っても信じるわけないと思うけどさ。
はぁ~。
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