『美少女』っていうのは辛いもんなんですね

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    一生徒の個人的なお願いなんて、学園側が聞くわけ……――         「ええ、ありがとうございます! では、そういう事でお願いします」   「……へ?」     プツン!     話が終わったのか、兄さんは携帯電話をポケットに直した。 そして、僕の頭を押さえていた手を放して、僕の方を見てきた。   ……兄さんの顔は、とても喜んでいた。   うん、それはもう清々しいくらいに。   あれ……? となるとなんだろう? えーと……。 も、もしかして……。   「聞け、蛍!! バイト禁止を校則から取り除いてもらう事にしたぞ!! 学園長も快く許可してくれた!!」   「え! ほ、本当ですか?」   「おう!! 兄さんに不可能はないぞ!! あっはっはっはっはっはっ!!!」   「あ、ありがと、兄さん」     でも、どうやって……?   そう疑問に思い、聞こうとしたが、僕はそれを止めておいた。   この人は理屈が通じない人だ。……一般常識に囚われない人と言っても過言ではない。  
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