僕、女になりました

7/18

3632人が本棚に入れています
本棚に追加
/161ページ
  ……なんだか、しんみりした話になってきているので、この話はここで止めておこう。 話が脱線してきている。   この時間帯は、普段は僕よりも兄さんが早く帰ってきているのだが、今日は生徒会が長引いているのか、家にいなかった。   「喉渇いたぁ~。海斗、何かジュースでも飲む?」   「いや、俺は喉乾いてないし、遠慮しておくわ」   「おっけー」   海斗がチェスの準備をしている中、僕は冷蔵庫から何か喉が潤う飲み物がないか探した。 冷蔵庫を開いた手前に一本の赤いビンがあり、僕はそれを手にする。 ……赤色のビンの中には、美味しそうな色のジュースが入っていた。   お茶もないし、まぁこれで我慢しようかな。   僕はそれを手にして、椅子に座って待っている海斗の方へと向かった。   「へぇ~、なんか珍しいな。今時、ビンって……」   海斗が僕の持っているビンを見て、言う。 ……言われてみれば、確かに珍しい。  
/161ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3632人が本棚に入れています
本棚に追加