『美少女』っていうのは辛いもんなんですね

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            「ならば、今晩の夕食を作る際は、裸エプロンで――!!」            「却下します」   「ぐは~っ! これさえ、駄目なのか……っ」   兄さんが銃で撃たれたかのように、胸を押さえて地面にしゃがみこむ。   ……はぁ、大袈裟すぎる。 というか、アホだ、この人 。 それに裸エプロンって……。 さっきの二つより、難易度が急増して、危険じゃないですか……。   そんな姿をしたら、僕は確実に兄さんに襲われると、自信を持って言えますよ。   「兄さん。そんなところで倒れこんだら、汚いですよ?」   兄さんへと、手を差し伸べながら、そっと話しかける。   「だって、蛍が……裸エプロン……拒否したし……」   「……あんなお願い、誰もが同じ状況に立たされたなら、皆が全員に拒否しますよ。だから、落ち込まないでください」       「ああ……、裸エプロン……」       ……駄目だ。   拒否された事が、相当ショックだったのか、兄さんは上の空の状態になっている。  
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