3632人が本棚に入れています
本棚に追加
「ならば、今晩の夕食を作る際は、裸エプロンで――!!」
「却下します」
「ぐは~っ! これさえ、駄目なのか……っ」
兄さんが銃で撃たれたかのように、胸を押さえて地面にしゃがみこむ。
……はぁ、大袈裟すぎる。
というか、アホだ、この人 。
それに裸エプロンって……。
さっきの二つより、難易度が急増して、危険じゃないですか……。
そんな姿をしたら、僕は確実に兄さんに襲われると、自信を持って言えますよ。
「兄さん。そんなところで倒れこんだら、汚いですよ?」
兄さんへと、手を差し伸べながら、そっと話しかける。
「だって、蛍が……裸エプロン……拒否したし……」
「……あんなお願い、誰もが同じ状況に立たされたなら、皆が全員に拒否しますよ。だから、落ち込まないでください」
「ああ……、裸エプロン……」
……駄目だ。
拒否された事が、相当ショックだったのか、兄さんは上の空の状態になっている。
最初のコメントを投稿しよう!