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「伊藤さんは授業を休みたいの?」
「はい、休みたいです」
「あら……、即答ね。それに偉く元気な声だし。……まぁ、いいわ。右端のベッドが空いているから、そこ使って」
「あ、ありがとうございます」
僕はホッと、息をつく。
なんだかんだ言っても、授業に返さずに僕をいつも保健室で休ませてくれている先生に深く感謝した。
……もしかしたら、先生は僕が仮病で休んでいる事に気がついているかもしれないな。
「アタシはちょっと用事があるから、職員室に戻るわ。授業が終わるまでには帰ってくるから、安静にして寝ていなさい。……わかった?」
最後に念を押すように言われる。
「わかってます」
と、まるで当たり前のように僕がそう言うと、先生は苦笑して保健室を出て行った。
先生が出て行った後、僕はベッドへと向かい、座った。
窓からは、眩しい日差しが入り込んでいて、とても寝れそうにない。
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