保健室☆パニック

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  相手チーム二人が、ボールを貰った海斗に迫り来る。 味方はパスを要求しているが、その味方が相手選手にマークされていて、この状況ではパスしようにも出来ないだろう。 相手チームの二人は、もう海斗の目前まで迫っている。     ――危ない!     そう僕が思った瞬間、海斗が動き出した。 ボールを真上に上げて、相手二人を楽々と交わす。 交わした後、ドリブルしてゴールを目指していく。 次々と迫り来る相手を巧みにかわしながら、相手チームを翻弄していく。   ……ボールの裁きがありえないくらい上手い。 自分の思い通り、自由にボールを動かせているように見える。     「海斗、すごい……っ」   いつの間にか、僕は手に汗を握る程、その試合を観戦するのに熱中していた。   ……正確には試合ではなく“海斗”にだが。  
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