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そういえば、海斗って昔からスポーツだけは誰にも負けた事がなかったっけ……。
僕も体を動かす事は得意な方だ。
だけど、海斗にスポーツの勝負を何回挑んでも、一度も勝てなかったな。
多分、スポーツ、……体を動かす事に関しては本当に類希ないセンスの持ち主だ。
「まぁ、……勉強は普通より下なんだけどね」
僕自身が言った言葉に、思わず苦笑してしまう。
海斗は最後の一人を抜き終えると、ゴールに向かって力いっぱいのシュートを決めた。
まるで、風を切るように放たれたボールは、ゴールに向かって弧を描くように飛ぶ。
ゴールキーパーは海斗のシュートを受け止めようとボールに向かってジャンプするが、一歩届かずに見事ゴールが決まった。
それと同時に、相手味方チームから、歓声が湧き始める。
「ナイス! 椿」
「すげぇよ! どうやったら、あんな動きが出来るんだ!?」
海斗の周りに味方が集まり始める。
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