保健室☆パニック

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  「あははっ、普通に蹴り上げただけだって!」   笑いながら答える海斗に、「いや、お前の普通は異常なんだよ!」と、味方に突っ込みを入れられ、その場にいた男子全員が笑う。   「つーか、そんなに凄いのにどうして部活に入らないんだ? お前なら、多分すぐにレギュラー入りだぜ?」   そい言って、海斗の隣にいた男子生徒が海斗の頭をクシャクシャと掻き回す。   「いや、俺さ。部活とかあんまり興味ないんだよ」   「うわ、もったいねぇ~っ!」   男子生徒は笑い上げて、更に海斗の頭をクシャクシャに掻き回した。           ――……本当にもったいない。   外から聞こえてくる会話を聞いて、僕もその男子生徒と同じ意見だった。 どうして、海斗はあんなに運動神経がいいのに、部活に入らないのだろう? 中学の時もそうだったし、……海斗は時間に捕らわれる事が嫌なのかな?     「――ッ!!」     歓声のほとぼりが冷め始めた直後、海斗が何か苦痛の声をあげて、地面にしゃがみこんだ。   「おい、大丈夫か?」   「ああ。……シュートした時にきつく蹴り上げたからかな。足を捻ったみたいだ」  
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