保健室☆パニック

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  「どんなバイトなんだ?」   海斗が興味津々な顔をして、聞いてくる。   ……アルバイトに興味があるのかな?     「え~と、一応ウェイトレスかな? ほら! 僕、今女の子だしね」   「へぇ~……。場所はどこで?」   「近所にさ、ARMAって喫茶店があるよね? そこで働いているよ」   「そうなんだ」   「うん。……はい、包帯完了」   先と先の結びを終えて、手当てを終了する。   「ありがとな」   海斗は礼を言って、ズボンの裾を下ろし、立ち上がる。   「どういたしまして。あ、……感謝しているなら、この礼は代金で支払ってもらいま~す」   冗談めかしながら、僕は笑う。   「ばーか、そんなの絶対に払わないって」   海斗が素っ気のない声で言いながら、僕を呆れて見る。   「……ケチ」   僕がボソッとそう呟くと同時に、海斗がこちらを軽く睨んだので、これ以上止めておく。  
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