異形の歌姫

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それっきりふたりともだまりこんでしまった。 わたしはどうしていいかわからなかったけど、とりあえずアンネさんのあたまをなでる。げんきをだしてほしいから。 それからクローゼさんにもおなじように。クローゼさんはやっぱりないていた。 「おとこの人はなかないんだっておかあさんが言ってたよ?」 クローゼさんはわたしをみつめて、それからうででなみだをぬぐった。 「そうだな、ないてばかりじゃはじまらない」
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