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どんよりと曇った空
気が付いた僕の視界に最初に入ったのが、それだった
それが何だか悲しくて
………悔しくて、涙が出た
ゆっくりと身体を起こし、次に視界に入ったのは、胸の上に置かれた空の財布と………
真っ白い
パンツだった
そこには山名小枝子が腰を落として、僕の顔を悪戯っ子の顔をして、ニヤニヤと見つめていた
「何してんの?」
その声は、どこか優しく
どこかはかなげで
どこか淋しげだった
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