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下校途中。
行きつけの花屋に立ち寄る。
色とりどりの花の中で
彼女の好きな色の花を選ぶ。
それがまるで、習慣のようにやきついてしまった。
俺には付き合っている彼女が居る。
美術部の三年、真山瑞希だ。
もうかれこれ、二年近くの付き合いになる。
瑞希から告白されたのが、一年の秋。
俺も元々、気になっていたから付き合ったが、
こんなに好きになるなんて思ってもいなかった。
クラスが一緒で気心の知れているからか、
仲たがいすることもなく、
俺達は順調だった。
ただ一つ、いつも気掛かりだったのは
瑞希の先天性の心臓の病だった。
そして三年の夏、瑞希は倒れた。
何の前触れも無く、倒れた瑞希に
俺は何も出来ず、立ち尽くした。
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