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これは小学生の頃、私がみた夢の話です。
道路と田んぼ。
そして数件の家が見える、いつも通っている通学路。
私と兄は、2人で下校していました。
夕方、少し暗くなりだしたからか、私たちは少し早歩きでした。
自分たちの家が遠くに見えて来たとき、兄はいきなり、私を田んぼに突き落としました。
「なにするの!?」
と顔をあげようとしたとき、遠くに鎌を持ち、ニヤっと笑いながらものすごいスピードでこっちに走ってくる男の人が見えました。
私は怖くなって、また田んぼに座り込みました。
しばらくして顔をあげると、そこにはさっきの男がニヤっと笑い、私を見ていました。
すると兄が震えた声で、
「順番が違うだろう!!!」
と叫んだ瞬間、男はクルッと向きを変え、兄に近づいて行きました。
そして次の瞬間、兄の両足を鎌で切ったのです。
ものすごい悲鳴をあげる兄を後目に、男は兄の両足を取り、頬ずりしながらまた私に近づいてきました。
ヤバイと思った瞬間、何を思ったか、男は兄の左足を私に投げつけ、またものすごいスピードで去っていきました。
一瞬なにが何だかわからなくなり、とっさに私は投げつけられた兄の左足と、気絶した兄(その時は気絶してたと思いましたが、もしかしたら死んでいたかもしれません)を引きずり、家に帰り出しました。
そして引きずる兄に向かって、
「私の足をあげるから大丈夫!!」
と私は笑いました。
・・・そこで夢から覚めました。
なぜ笑ったのかは自分でもわかりません。
しかし、この夢の中で私は泣いていないのです。
兄があんな目にあったのに。
すぐに飛び起き、兄の足を確認しに行きました。
兄の足はちゃんとあり、これと言って足に関する怪我はありませんでした。
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