二人の王

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悲しく広がる砂礫の荒野。 そこに、両軍は対峙していた。     双方共に、総数10万を超えるであろう大軍勢。一様に剣・槍などを体の前で構えている。     白の甲冑に身をつつんだ騎士達は、己の祖国を背にうけて兜の下に“通さない”という断固たる意思を覗かせている。     対する、黒の鎧を着込んだ戦士達は今か今かと、戦いの合図を待ちわびていた。     20万の兵士の総列。     お互いが睨み合う1キロほどの空白地帯には、二人の人影が確認出来た。
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