2人が本棚に入れています
本棚に追加
「…そもそもお前はなんで喫茶店の店主なのに、伊東なんだ。」
僕は疑問で始まった朝に若干の苛立ちを覚えて、なんとも理不尽な意見を伊東にぶつけた。
「喫茶店の店主と言ったら響野、でないと駄目なんだ!」
子供が駄々をこねるようにして言った。負けじと伊東も鼻息を荒くした。
「私が伊東だろうと響野だろうと関係なかろう!だったらお前はなんで成田なんだ!それによく考えてみろ、全国の喫茶店の店主が響野さんだったら…だいたい響野とは誰のことだ。」
「なあ、全国の喫茶店の店主が響野さんだったらどうなるんだ?どうなるんだよう。」
伊東はしまった、と思い、聞こえないふりをしてフライパンの中身をでたらめに掻き混ぜた。
最初のコメントを投稿しよう!