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むしゃくしゃして書いた。みんなが書いているので真似したくなった。つい出来心でやった。今は後悔している。
昨今のアマチュアのファンタジー小説を見ていると設定ばかり押し出しているものが多く、読んでいて何だかむしゃくしゃしたものです。ついでになぜか、台詞の前に名前とかついちゃっているものが多い。
いっそ自分もやってみようと、やりたい放題書きましたが――書いている途中に、「こんなの誰も読まないんじゃ?」と不安になりました。
読み返してみても読みにくいことこの上ない。設定が多すぎること、台本書きの難点をまざまざと感じた次第です。とりあえず開き直って完結させましたけど、これで良いのかといまだに不安たっぷりです。
さて、今回のコンセプトは見て分かるように、台本書きです。
なぜ、最近のアマチュア作品、とりわけ若年層の作品に台本書き(ト書き、ディアローグ)が多いのか。私はテレビゲームの影響だと考えます。
RPGゲームを見ればわかりますが、ほとんど全てのゲームの台詞の前にキャラクターの名前がついています。また、名前がついていなくとも、キャラクターの顔などの絵がついています。
最近ではネットゲームが注目されていますが、こちらなど典型的な例です。また、ネットゲームの場合はプレイヤーが文字を打つので誤字脱字なんでも飛び交います。そう、最近のケータイ小説に似通ったものを感じます。
小説を読まずにゲームをプレイして育った人が台本書きの作品を書く。ゲームをプレイしない人でも、それらの台本書き作品を見て、「これが小説だ」と誤認する。そういったサイクルが生まれてるのではないでしょうか。
確かに、台本書きには台本書きの利点がありましょう。それを否定するつもりはありません。ただ、書いてみて思ったのは「小説じゃないな」ということです。
あくまでも私の主観ですが、そういったものを形にしたのが当作品です。何らかのものを感じ取っていただければ嬉しい限りです。
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