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「──‥っそ…」
女子生徒の後ろ姿しか見れなかったから、ハッキリとみたワケではない
だけどあの体制は、まるで
「口‥づけあって‥た…？」
走ったからか、それともあんな場面を見てしまったからか
心臓が物凄く早くて
痛くて
なぜだかわからないけど、涙が零れてきた
涙なんか流したくないのに
そう思っても、とめどなく溢れて
「あっ幸村!!ようやく見つけた～ホラお弁当忘れてったでしょ～」
ふと聞き慣れた声と共に、眼前に差し出された弁当箱
誰でもいいから、今は誰かに縋りたかった
俯いていた顔をあげ
『さす、け‥』
そう、涙を零しながら自分に抱きついてくる幸村に、佐助は驚きを隠せないでいた
どうして幸村は泣いているのか
一体何があったのか
しかしムリに聞き出そうとする事なく、まるで何でもない風を装いながら相手の涙を指の腹で拭い
「幸村‥どうしたの‥？泣いてる理由、俺にも話せない‥？」
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