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へび王は、背中に金色のうろこを持っていました。
彼はひどく退屈でしかたありません。
誰も、彼を満足させる話し相手にはならないので、とてもつまらなく、心の中はとても荒れていました。
ある時
よその国から流れてきた女が、双子を連れて城の入り口までやって来ました。
女の国は、他の大きな国との戦いで、とても食べ物や、心地よい眠りが得られないので、この「へび王」の国へと逃げ延びて来たのでした。
女と双子の衣服は、ボロボロで、足は擦れて泥と血が乾いたままこびりついていました。
女は門の兵士に向かって、手を合わせて願います。
「どうか、私たち親子を、この平和な国に住まわせて下さい」
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