305人が本棚に入れています
本棚に追加
/317ページ
「へび王さま!」
ナリタは、へび王があまりにも苦しむのに耐えきれなくなって、思わず声をあげて彼を揺さぶりました。
そのとたん、
へび王を包んでいた、闇の夢は消え去り、眩しい光とともに、ナリタの姿が目にうつりました。
心配そうに見つめるナリタの瞳。
その瞳に思わず、心が揺れそうになるのを、へび王は必死で止めました。
―こいつは、俺を憎んでいるのだ―
「哀れみなどいらぬ」
そう言うと、へび王はナリタの手を払いのけました。
最初のコメントを投稿しよう!