305人が本棚に入れています
本棚に追加
/317ページ
ネリマは、革命軍のリーダーです。
幼い頃から、あまり満足に食べることができなかったので、彼の体はとても痩せています。
けれどその分、彼の黒い瞳は貪欲でギラギラと輝いているのです。
ネリマの心は、へび王に対する憎しみでいっぱいでした。
自分の片割れであるナリタを、ナリタは自分を助けるために、へび王に殺されたのですもの。憎しむのはあたりまえです。
ネリマは町を占領しました。
門の衛兵たちを血で染めて、城へ向かって突き進みます。
「城を、城に火をつけるんだ!」
城のまわりを駆け巡ります。
―何ごとかしら?―
城のあまりにの騒がしさに、ナリタは窓を開きます。
窓の開く音を聞きつけて、ネリマは城を見上げます。
―へび王か!?―
窓には、髪の長い少女がいました。
自分によく似た黒髪のー……。
最初のコメントを投稿しよう!