スプルーアンス艦隊壊滅す 中編

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長門、陸奥、扶桑、山城は単縦陣(駆逐艦などの艦艇の護衛なし)で沖縄本島に向かっていた。艦隊周辺では目下、カ式瑞雲(日本初のヘリコプターであり、観測機兼哨戒機の役割を果たしている)が対潜哨戒をしていた。 戦艦長門の艦内―。 岡島艦長「アイオワ級と会敵しなきゃいいんだが…。」 福永副長「何故でありますか?」 岡島艦長「本艦と陸奥はいいんだが、扶桑、山城が心配なんだ。それなりの防御は施されたけどな…。」 戦艦扶桑、山城は日本一鈍足な戦艦という汚名を記せられていた。名誉挽回するため(?)真珠湾奇襲の前の年から大規模な近代化改修が始まり、先月ようやく終わり、各種試験を受け、先月帰ってきた。 所変わって戦艦扶桑の艦内。何やら異様な熱気に満ち溢れているようだ…。(苦笑) 佐々木副長「艦長。いよいよ名誉挽回のチャンスがやって参りましたね…。自分、嬉しいであります。(泣)」 宮本艦長「そうだとも、副長。今こそ岡島の奴等にギャフンと言わせる時なのだッ!」 佐々木副長「はいッ!」 同じ様な事が山城の艦内でも起きていた。果たして彼らの願いは叶うのであろうか…。
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