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両目の移植実験から一週間が経ち、目を覚まし体力も回復したレオナは、“篭”に入れられた。
「(目が見えなかったらどうしようか‥)」
包帯でグルグル巻きされた、目を触るレオナ。
「(手足がまだ痛い)」
手首、足首も包帯で巻かれ、血が滲み出ている。
「ねぇ、大丈夫?キミ」
部屋の隅で、うずくまって居たレオナに喋りかける、少女。
「大丈夫‥なわけない」
「だよね、ゴメンね」
レオナの横に座る少女。
「名前なに?アタシの名前はラン。ラン・クリフォードだよ」
「レオナ‥」
ランはレオナの手を握り、握手をした。
「レオってさ、女の子?」
「レオ?」
「ああ、なんか男の子ぽかったから勝手にネーミングしたね」
笑みを零すラン。目が見えないレオナは声色でランが笑ってることがわかった。
「レオは‥どうして此処にいるの?」
「利用価値があるから居る」
「レオなん歳?」
「6歳になったばかり」
「アタシは10歳だから、お姉さんだね」
「ランはどうして此処に?」
此処に居る理由など興味ないレオナだが、ランと話す楽しさがある為、聞いてみた。
「‥売られちゃったんだ。親が借金してさ‥」
涙を堪えながら話すラン。
「私は此処で産まれたから」
横で震えるランを励ます様に、話すレオナ。
「ねぇ、アタシは“友達”だよ」
レオナの手を強く握るラン。
「“友達”って‥なに?」
「うーん、“友達”は‥何でも話せたり、助け合ったり‥それから‥」
「うん、もう良いよ。わかったから」
ランの手を握り返すレオナ。
「レオは外の世界を知らないからアタシが教えてあげるね」
「うん」
互いの手を握り、身を寄せ合いその日は一晩中、話しをしていた二人。
「此処に来て初めて楽しいって思った」
「うん、おなじ‥‥」
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