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「‥魅六[ミロク]‥」
「へっ!!?魅六?」
ディーガルが発した言葉にマヌケな声を出したガハル。
「‥(何この二人?‥)」
キョットンと、立ち尽くすレオナ。
「知らないんですか?36番は魅六って呼ばれてるのを‥」
「知ってるよ‥でもねぇ」
「名付け親のガハルさんには悪いですけど‥‥」
コーヒーカップを置き、レオナを見つめ、ガハルに視線を戻し‥
「ガハルさんが付けた名前を呼びたくないんですよ」
決して“レオナ”とゆう名前を呼ぼうとしないディーガル。
「何でだい?」
自分が付けた名前だけあって、名前を呼ぼうとしないディーガルに不服の笑みを見せる。
「僕にとって‥不吉ですから」
そう聞いたガハルは顔を伏せ、小刻みに肩を震わせる。
「ガハルさん?」
ガハルの怒りを買ってしまったと思い、表情を曇らせる。
「‥クク‥Σぶはっはは(笑)」
急にのけ反り腹を抱えて笑いだしたガハル。
「‥‥‥」
呆れた顔でガハルを見る。
「アハハ、ゴメンごめん‥」
「はぁ‥‥‥」
笑い過ぎで息があがったのを調える。
「何で不吉なn」
「それは後日にでも」
不吉の理由を訪ね様としたガハルの言葉を遮り、本題を切り出した。
「目は大分見える様になったみたいだね」
健康診断書を見つめ、レオナに視線を落とす。
「これからレオナにはトレーニングをしてもらうよ」
「戦闘技術に幻術の基礎を学んでもらう為のね」
付け足す様にディーガルが説明した。
「‥‥‥‥‥‥」
「体力がないと術が使えないみたいだから、当分は基礎体力の向上をしてもらうからね」
添える感じで自分の目を触るレオナに微笑むガハル。
「1日5時間の基礎体力トレーニングと、後は今まで通りに実験に参加してもらうよ‥魅六」
「厳しいねぇディーガル君」
「そうですか?なら止めましょか?」
腕を組みガハルに笑いかける。
「‥条件‥言われた通にやるから‥条件を飲んで欲しい」
今まで一言も発しなかったレオナに目を丸くさせる二人。
「条件って?レオナ‥」
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