3話

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「条件?なんだい?」 「Σちょっと、ガハルさん!!何聞いてるんですかッ!!」 身を乗り出すディーガルを馬を宥める様に宥めるガハル。 「話してごらん」 「‥ラン・クリフォードを助けてあげて‥下さい‥」 深く頭を下げるレオナに再度、驚かされた二人。 「何故その子を助けたいの?」 「それは‥よく解らないけど‥‥“友達”って言われたから」 綺麗なオッドアイはキョロキョロと落ち着きがない。 「よかったね友達が出来て」 残酷な思考を隠す様に満面の笑みを幼いレオナに向ける。 「‥‥‥」 ゾックっと、背筋が凍る程の悪寒がした‥レオナだけではなく同じ部屋にいたディーガルさえも感じた事だ。 「うん。良いよレオナの友達を助けてあげる‥‥」 「本当?」 「嘘はつかないよ‥」 ニコニコと、先程から貼付けた様な笑顔しかしないガハル。 「早速、救護班を向かわせるよ‥‥レオナは第3実験室ネvV」 「うん」 電話で呼び出した研究員がレオナを連れて出ていった。 「ガハルさん‥何企んでるんですか?」 「企むなんてー‥ハハ、人聞き悪いねぇ」 「何年貴方と居ると思ってるんですか?」 額に手を宛てため息をつくディーガルに温かい珈琲を差し出すガハル。 「10年だよねぇ‥短い様で長い様な‥」 「で、どうするつもりなんですか?」 「ああ、‥レオナを縛るには持ってこいの首輪だよね‥  “友達”‥‥‥は(笑)」 クスクスと気味の悪い笑いをするガハルに10年連れ添ったディーガルでも、体中変な汗が出ていた。 「‥楽しくなるなぁ(笑)」 .
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