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―訓練施設―
「貴様か‥」
ありとあらゆる武器が置かれた大きな部屋に連れて来られ
首に鎖を付けられた、40前後の男に話しかけられたレオナ。
「多分‥」
「俺の名は‥アッシュだ」
「レオナ‥」
名を言われ直ぐさま自分の名前を言ったレオナの足元目掛け
〔ズガンッ〕‥撃った。
「見えたか?」
「いや、あんたに話しかけられるまで気付かなかった」
撃ち抜かれた床をまじましと見つめ、銃を抜いたのさえわからなかったと、アッシュの目を見つめ言う。
「ハハ、‥怯えれば可愛いものを‥」
「もう‥怯えるのはたくさんだよ‥」
目を反らし、過去の実験を思い出していたレオナ。
「俺はお前に殺しの技術を叩き込めと捕まった‥」
「捕まったのは私のせいだって言いたいの?」
「ああ、これでも名の知れた殺し屋だ‥お陰でプライドがズタボロだ」
「‥‥私にどうしろ‥」
「いいか?お前に俺が学んだ全てを叩き込む」
レオナの言葉を遮り拳銃を構え殺気立つアッシュ。
「‥女だろうが餓鬼だろうが手加減はしねー」
「わかった‥」
抜き身・打ち身・銃の撃ち方・刀の使い方‥
「いいか?頭を狙うな‥何処を狙うかわかるか?」
「‥心臓?」
「そうだ、標的の中心部を狙え万が一外しても重症を与えられる」
〔ズガンッ〕‥マネキン目掛け引き金を引いた。
「あ、当たった‥」
「あれぐれーで喜んでんじゃねー的に当てろ」
弾はマネキンの中心部には当たらず右腕を掠っただけだった。
数時間で二人は師弟関係となっていた。
アッシュとの6ヶ月が過ぎ‥
現在‥
部屋で天井を見つめぼーっとするレオナに足音を殺し近づく男の手には黒光りする拳銃が‥
「‥‥‥‥」
〔ガチャッ〕〔ガチャッ〕‥
レオナは男が自分に銃を向けると同時に銃を構えた。
「ふん‥動きがましになったな‥レオナ」
「バレバレ‥私が気付かないとでも?」
「この俺に生意気な口叩く様になったじゃねーか」
口角を吊り上げ、憎らしい笑みを浮かべるアッシュ。
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