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「お前は友の為に‥。俺は俺の為に‥。お前が引き金を引けば丸く納まる」
納まる?‥そんな訳ないだろ‥
「‥感情を捨てろ。お前は立派な殺し屋だ」
「他の道はないの‥?」
「ない‥。失いたくない者を守れ‥レオナ」
どちらも失いたくないよ‥
ランも‥アッシュも‥
「頼む‥」
〔ガチャッ〕‥銃を構えるレオナの顔は下唇を噛み締め涙を堪えクシャクシャとなっていた。
〔ガウンッ〕‥‥レオナが撃った弾は見事、アッシュの心臓を撃ち抜いた。
「‥さよなら‥アッシュ‥」
初めて殺した人は大切な人。
初めて殺した感覚は最悪。
部屋中に広がる血の臭いと弾薬の臭い‥。
引き金を引いた左人差し指は、まだ反動でプルプルと震えている‥。
「やあ、レオナよくやったね」
「‥ガハルさん見てくださいよ‥心臓一打ち‥即死です」
「これは凄いね」
死体に群がるハイエナ‥
「じゃあ、行こうかレオナ。
此処にはもう用はないからね」
部屋から出て行くレオナはひそかに別れを告げた‥。
「‥‥‥‥‥」
さよなら‥アッシュ
さよなら‥私‥‥‥。
「どうかした?」
「別に‥なにも」
別れを告げた‥自分に‥
私は“殺し屋”になるよ。
引き金を引く度にアッシュを思い出すから‥
だから‥あんたを殺した私を許してよ‥‥
「ガハルさん次はどうします?明日辺りにでも?」
「そーだね、そーして」
肩を並べて歩く二人の後ろを歩くレオナの手には銀色の銃がしっかりと握られてた。
「‥(強くなりたい)」
力が欲しい‥大切な人を守れる程の‥力が欲しい‥
守りたいから‥
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