2話

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ペルモは頭にハテナを浮かべ ガハルと別れた。    〔キィー‥‥〕 「やあ‥元気だったかい?」 重量感がある大きな扉を開け 部屋のソファーに座る少女に話しかける。 部屋にいるのは少女ただ1人。 「‥‥別に‥体調管理は研究員がしてるから細かく知りたけば研究員に聞くといいよ」 ソファーに座る少女は部屋に入ってきたガハルを見ることなく淡々と述べた。 「ハハハ、5歳児とは思えない言葉だね‥レオナ」 扉の鍵をしっかり閉め、レオナと呼んだ少女に向かい合う様に笑いながら座る。 「‥‥何か用があるんじゃないの?」 目の前に座ったガハルの目を見つめ此処に来た理由を尋ねる。 「お祝いだよ♪6歳のね」 静かにパチパチと笑顔を見せ両手を叩くガハル。 「‥‥お祝い‥‥‥だけじゃないよね?」 目の前に座る相手の目から視線を外さず見つめ続ける。 「‥流石だよ~頭が良いね」 ゆっくり立ち上がりレオナの横に座り頭を撫でるガハル。 「これからレオナは新しい実験に参加してもらうからね」 レオナの耳元で囁くガハルの顔は、笑っていた。 「もちろん‥実験体としてね」 まるで子供の様な笑顔をレオナに向ける。 「後で迎えにくるから」 そう言い部屋を出て行ったガハル。 ガハルが部屋を出て行ったのを確認すると倒れ込む様にソファーに寝そべるレオナ。 「今回で‥死ぬかな?」 天井に向けてた視線を部屋のあっちこちに移し呟く。 「住めば都ってどんな意味なんだろうか?」 レオナの部屋は他の部屋とは違う。 逃げれない様に部屋の中に何十にも檻があり、窓も無い。 レオナを監視する為に、いくつもの監視カメラがある。    〔キィー‥‥〕 「時間だ‥コレをつけろ」 部屋に入ってくるなり手枷 足枷をレオナに突き付ける研究員。 「変なことはするなよ」 手枷 足枷を付けたレオナの後ろに回りレオナの頭に布を被せ目隠しをする研究員。 「(布‥臭い‥血の匂いだ)」 足枷を付け、目隠しされ歩くことすら出来ないレオナを抱き抱え台車に乗せ実験室に運ぶ。 .
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