2話

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  〔ガチャ〕〔バタン〕 「ガハルさん連れて来ました」 レオナを連れて来た研究員が、眼鏡をかけ、既に実験台に寝そべる成人男性をまじまじと見つめるガハルに話しかける。 「ん、ごくろーさん」 研究員に背を向けたまま、片手を上げ隣の実験台を指差す。 ひんやりと冷たい実験台に連れて込まれた姿で寝かされるレオナ。     〔ジャラ‥〕 「‥この袋 取ってよ」 手枷を付けた両手で頭に被せられた袋を指すレオナ。 「どうして?似合ってるよ」 レオナが横たわる実験台に体を向け笑うガハル。 「臭いんだよ‥血の臭いが‥」 「あーそれ昨日、死んだ子が使ってた袋だね」  〔ジャラ‥〕〔ガシャンッ〕 袋を外し、実験台に付いている拘束具にレオナの手足をはめ込む。 「‥その人‥死んでんの?」 右隣りの実験台に、寝かされている成人男性を見つめる。 「気になる?死んでないよ、寝ているだけ」 生きていようが、死んでいようが、興味がないといった感じで男性から視線を外すレオナ。     〔ガチャ〕 「連れてまいりました」 レオナ同様、足枷、手枷、目隠しされた、成人男性が研究員に連れられてきた。 「は、はなせッ。俺をどうする気だッ」 「静かにしろ」 ジタバタ暴れる男性を、数人掛かりで取り押さえる。 「ハァ‥ハァ‥‥」 取り押さえられた男性に近づき、目隠しの袋を取り、静かに口を開くガハル。 「生きがいいね♪ケド‥静かにしないとね! ホラ、あんな小さい子供だって静かにしてるんだよ」 レオナを指差すガハル。 「し、知るかッ!おれは‥Σ」 男性を取り押さえていた研究員が、男性に麻酔を打った。 「ごくろーさん♪もう、行っていいよ」 大人しくなった男性をレオナの左隣りの実験台に寝かせ、拘束具に付けた。 「さー、後はディーガル君を待つだけですねー(笑)」 着ている白衣の胸ポケットに刺さっているペンを取り、くるくる回しながら時間を潰すガハル。 「‥あっ、そうだ!実験が始まる前にこれからやる事を説明してあげるよ」 ペン回しに飽きたガハルは、ペンを直しレオナが横たわる実験台に腰を下ろす。 .
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