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「右隣りに寝ている男はね‥
アルバファミリーの殺し屋でね。
左隣りに寝ている生きのいい男は‥バサヤファミリーの殺し屋なんだよ♪
両人共、名の知れた一流だよ」
二人の素性をある程度、教えるとレオナに笑みを向ける。
「‥研究施設の連中に捕まった時点で一流じゃなくなったね」
ガハルの笑みを見たくない為か目をつぶるレオナ。
「二人が一流なのは、幻術なんだよ」
〔ガチャ〕
「何やってんですか?」
「やあ、ディーガル君。今、説明していたんだよ」
入ってきたディーガルに小さく手を振るガハル。
「早くしましょうか」
「そーだね」
手際よく、実験の準備に取り掛かる。
「‥麻酔しますか?」
「うーん‥‥いらない。目をえぐられる痛みに耐えられるか見てみたいから」
「そーですか」
手に持っていた、注射器をおくディーガル。
「まずは‥アルバの術士の右目を頂こうか♪」
「ぐぁぁあッ‥あ゙がぁあ」
実験室に男の悲痛な叫び声が、響き渡る。
「ひぃい、こ、殺さないでくれッ!」
男の叫び声で、麻酔から覚めたバサヤの術士は怯えだした。
「うるさい男ですね」
怯える男に冷たい目を向けるディーガル。
「それにしても‥君は泣くとか
しないわけ?」
右隣りでは、麻酔も無しに目をえぐられ叫ぶ男、
かたや左隣りでは、自分も同じ事をされるとゆう恐怖で泣きながら命ごいをする男。
そんな男達が両隣にいるのに、無表情を崩さないレオナ。
「泣く理由がない‥。泣く意味もない‥。日常だから」
「そっ」
レオナに向けてた視線をガハルの手元にやる。
〔グチャ〕〔ビチャッ〕
「見てくださいよーディーガル君♪キレーな緑色だ」
「余り触らないで下さいよ。
神経が壊れたら意味がないですからね」
男から取り出した目を液体が入ったビンに入れるガハル。
「じゃあ、お次はバサヤの術士くん♪」
「や、やめてくれッ!!何でもするからやめてくれッ!!」
「だったら静かにして下さいよ。君の声は耳障りだ」
「ディーガル君を怒らさない方がいいよ」
先程同様、実験室は再び男の叫び声が響き渡る。
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