お試し…

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「…無い…無いよ…口で言うしかないのか…?」 戦国時代にインターホンなどあるはずもなく、仕方なしに声を出すことにした、が 「え?なんて言えばいいの?『頼もう』?…いやいや殺されるって…『こんにちは』?いや、友達んちじゃあるまいし…」 悩むこと二時間 ついに泣き出した桂をたまたま買い出しにでようとした片倉小十郎が発見 「あぁ!初めて人に会った!(泣)」 「あ?テメェ誰だ?…その恰好からして農民じゃあねぇな?」 「え?あ、ちょっ!刀はぬかないで!」 「うるせぇな、政宗様に何か用か、ぁあ?」 物凄い剣幕の小十郎に「遊びに来ました」とも言えず、不思議な浮遊感のある例の馬に跨り桂は逃げ出した 「……あの家紋…それに…」 よくは見えなかったが、目に違和感を感じた 「おっと…今は早く用事をすまさなきゃな」 遅くなると政宗様は煩いからなぁ、と呟きながら小十郎は何事もなかったかのように町へ降りた
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