一つの国の終焉

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自分には無いか、まだわかっていものだと言う。 なんだそれは? 「ルシファルト、貴方って本当に鈍いのね?感心するぐらいよ」 そんな事で感心されても困ると言う思いは届かず、その代わりにとびっきりの笑顔をルシファルトに向ける。 「それはね?私はルシファルトが好きって事よ」 「はっ!?ど、どういう事だ!?」 サリュナの唐突な告白に一気に顔が真っ赤になるルシファルト。 「誰かを好きになって愛していないと、戦争なんてしてらんないもの。 それが結ばれていない相手で元は敵であろうと、その人のために生きて帰る。 それがルシファルトに無いものよ。後は任せて」 そう言ってサリュナはウィリシア第四神将に向かって行った。 そしてルシファルトは、戸惑いながらも、サリュナやリゼールのために、居るかわからない神に初めて祈った。 俺の命なんてくれてやる。だけど………。
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