一つの国の終焉

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そして形勢がどちらかに傾いた。 エレナの神剣"クラビオーレ"がリゼールの神剣"フリューバル"を捉えた。 鍔ぜり合いからエレナの力押しで一気にリゼールを帝都の周囲を守る城壁に突入する。 土埃や粉塵が舞い上がりながら帝都市内を破壊していく。 瞬間、また上空に黄金色の光が舞い上がると二つに別れて停滞する。 二人は距離をとり、その時を待つ。 上空は透き通る蒼い空、 地上は緑の生きづく大平原、 リゼールは思考し、瞬間を待ち、エレナは黙々とその時を感じる。 今、この場に居るのは王国の近衛将軍でも帝国の第一神将でも無い。 一人の騎士として強大な敵と対峙しているのだ。
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