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「これが、ルシファルト・イゼリアスの報告書の極めて一部を紹介致しました」
玉座の間は静寂を迎えたが、リゼールが発した言葉でそれも終わる。
「まさか…渓谷の…それも水と豊穣の王国ならではの川の氾濫を抑えるための横穴に兵を待機させ、渓谷の水道を破壊し、敵を水責めにするとは…考えられん…本当にルシファルトがやったのか確信がもてませぬ」
リゼールとルシファルトは幼なじみで、ずっとルシファルトを見ていた。そのリゼールだからこそ報告書の内容を疑う。
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