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そして夏休みのある日あの事件は起った。
俺にとって夏休みは嫌なものでしかなかった、毎日家に居なければいけない。
家には24時間両親が居る。
いつ殴られるかビクビクして過ごす毎日。
両親に何処か遊びに連れて行ってもらった事なんて無く、思い出なんてもっての他だった。
夏休みも終りに差し掛かったある日、俺は両親の目を盗み近くの川に遊びに出かけた。
水遊びがしたかっただけ。
ただそれだけの気持ちだった!
約一時間位たった頃だろう。
遠くから声が聞こえてきた。
大声で怒鳴りながら俺の名前を呼んでいた。
声が段々こっちに近付いてくる。
俺の楽しいと感じる時間はそう長くは続かなかった。
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