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佐世保港では原子力航空母艦「ハリー・S・トルーマン(Harry S.Turman)」の出港準備と、米兵が東奔西走していた。食糧補給、人員問題、整備等による手間が空母の出港を遅らせている。というより、艦船の出港は只でさえも大変である。空母の場合は特に顕著だ。金が湯水の如く消費され、膨大な人員を要するのだから仕方がない。運用人数は3,000名を超え、排水量は約100,000tものという超弩級空母に至ってはそれら数字が桁違いだ。
佐世保ではあるが、原爆に纏わりが深い長崎。その上入港したのがその原爆の投下を指示したハリー・S・トルーマン大統領の名を冠する原子力空母。実に皮肉たっぷりである。
そもそもの原因は共産圏に対するアメリカの強硬な砲艦外交に由来する。長崎の現地住民は大反対していたが、今では複雑な思いだろう。
ゴジラが原子力空母を追い出すが、長崎県民も甚大な被害を被るのだから。
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