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ゴジラは背鰭だけ海上に出し、尻尾を尾鰭のようにしならせて泳いでいる。
「レーダーのエコー、良し」
レーダー士官が艦長に報告。
「安心して泳いでいるのも今のうちだ。ASROC!」
駆逐艦の戦闘指揮所で艦長が叫ぶと駆逐艦の艦首砲塔と艦橋構造物の間にあるVLS(Vertical Launching System)という多連装埋蔵式ミサイルランチャーからミサイルが飛翔。灰色の煙を艦首に残しながらゴジラの存在する空域へと向かう。ASROC(Anti Submarine ROCket)とは、ミサイル弾頭に短魚雷を搭載したもので、本来は敵潜水艦の近距離で着水してその後は対潜水艦魚雷として機能するものだ。謂わばミサイルが飛行機の如く短魚雷を運ぶものがASROCといったところか。その性能通り、予定空域で数発のミサイルは空中分解。パラシュートを広げてゆっくり着水し、キィーンキィーンとソナー音を発しながらゆっくりゴジラへ迫った。
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