第二十五章~元カノ~

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「わざわざ玄関まで来なくて良いし」 「ヒド~イ!可愛い女の子がわざわざ来てあげてるのにっ」 「自分で可愛いとか言うな」 「まぁまぁ、可愛いのはホントじゃない?」 「ほらっ!アネゴさんも言ってくれてるしっ」 「アネゴ…付け上がりますよ、コイツ」 わかっちゃいるが、自身の性分は変わらない――。 「はは」 思わず、苦笑してしまった。 「私も上に上がるとこだったし、一緒に行こっ」 「だから、くっつくな!」 ――っっっ! ……見て、しまった。 一歩先に、エレベーターへと乗り込む二人。彼の腕に絡まった指先のその先で―― 彼女の目元が、薄く笑った…その顔を……。
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