泣きたくて、さよなら

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八葉が皆笑みながら個々の用事を済ませに行き、京邸には白龍と遊びに来た望美と朔そして魅春しかいない 楽しく話してた、けど止まらない胸騒ぎ 「…ねえ、緋直一緒に外に行こう?」 クスリ笑いながら首を傾げると緋直は若干戸惑いながらも頷く 耳鳴りが止まらない、だけど魅春が呼んでるから行かなきゃ 庭へと出ると魅春は妖笑を浮かべて懐から小刀を出す 「ねえ、緋直は八葉がいるの…ズルいよ?だからさ取っても、いいよね」 「魅は…「きゃあああああああああ!やめて!緋直ぉぉっ!」 何も言えないまま、目の前には腕から赤い雫を流した魅春 どんどん水干に赤が滲み   魅春は、笑った 「魅…春…魅は…」 望美と朔、ちょうど帰って来ていたのか八葉が駆け付けてくる 望美と朔は私を支えて、いつの間にか私の手には小刀が握らされて 「お前が、やったのか?」 「九郎殿、やめて緋直はそんな事はしないわ」 「そうだよ!九郎さん達どうかしてる」 「ならば、その手にある物はなんだ緋直以外に誰がいる」 「わた…し、緋直が…嫌…いだって…」 皆緋直を見下した様に見る、望美と朔は緋直を庇う様に抱きしめて 「あ…あああああああっ…私は…わた…しはっ!」 耳鳴りが、止まった 違う、私の意識が飛んだんだ 魅春、なんでなの? ずっと側に、いたのに 続く
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