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過 去
俺は捨て子だった。
施設で育った。
そのせいで施設の近所の子供からのイジメもしばしばあった。
強くならなきゃ、他の奴も守れない…
そんな風に思いながら生きてきた。
そんな時に、俺を養子として引き取りたいと、今の義親から申し出があった。
女の子ばかり生まれて、男の子が欲しいって言う裕福な家庭だった。
しばらくすると、そこに男の子が生まれた。
俺はお払い箱。
必要最低限の事しかしてもらえない…
そんな時に、バブルが崩壊して、義父親は事業に失敗。
もう、俺には構ってられない状態だ。
中学校を卒業と共に、働きながら、夜間の学校に通った。
家にお金を入れながら、俺はバイクと車の免許を取った。
バイクも買った。
族から誘いもあったが、ずっと断り続けた。
４年間我慢した。
いや、ずっと我慢してたのか。
学校を卒業してから、俺は家を出る計画を立てた。
その時に期間工の仕事を知った。
誰も俺を知らない場所で生きて行こう。
そう決めた。
二十歳の誕生日。
俺はバイクに乗って家を出た。
荷物は着替えが入ったバックと100万ちょっと入った通帳だけ。
俺は自由だ…
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