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君の、瞳の奥で揺れる寂しさや、瞳の縁に溜まった雫を、拭いさってあげたかった。
それが出来ない弱い自分に、どれだけ苛立ちを覚えたことだろう。
震える君を抱き寄せて、君の柔らかい唇に、僕のソレを重ね合わせる。
僕の腕の中に収まる君を見ると、少しの安堵と、少しの不安を感じた。
僕の弱っちい腕なんかでも、君を護ることは出来たのかな?
どれだけ待っても、君から答えが返ることはない。
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