孤独の中に彼女は潜む

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――嫌だ。 彼女ともっと関わりたい。 彼女の記憶が戻るのを見届けたい。 彼女がそれでも死ぬというなら、その最期をも……。 ちょうどそのとき、先輩の警官が派出所に来た。 「よう。あれ? 彼女?」 優しい勘違いに、心が一瞬にして奮い立った。 「……そうなんですよ。田舎に置いて来たんだけど出て来ちゃって。それで彼女送りたいから早退してもいいですかね」
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